ーーお仕事(活動)を始められたきっかけは何ですか?

神奈川の大学を卒業後、東京で就職をしました。30歳になったら戸狩に帰って何かやろうと思っていました。その時は、今の自分の様な会社がなかったので、「自分でやってみよう!」と思った事がきっかけです。最初は民宿の事を中心に考え、スキーシーズン以外のシーズンを有効に活用出来る手段の一つとして、カヌーやラフティングを考えました。

雇用に関しては東京の方が得やすいし、給料も良い。僕の同級生は、1クラス30人のうち、地元に住んでいるのが2、3人しかいません。平均して3分の1いれば多い位です。
でも、僕は思います。田舎は競合が少ないので、幾らでもチャンスはあります。

ーー今後やってみたい事、挑戦してみたい事はありますか?

今後は戸狩を中心としたフィールドで、年間を通して様々な事を体験できる様な機会を構築していきたいです。川でカヌーをするだけの会社にはしたくないです。様々な所にフィールドを広げ、可能性を広げていきたいです。

人と人との繫がりの深さから、アイデアがどんどん形になっていく、そんな場所ですね、戸狩は。

ーー戸狩での暮らしの醍醐味はどんな事ですか?

田舎暮らし=スローライフというイメージがあると思うのですが、僕も東京の生活も経験してみて思いますが、田舎暮らしの方が忙しいです。その忙しさをどう捉えるかだと思います。例えば、道路や水路などを皆で作ったり、自衛消防団、村の秋祭りを皆でやったり。とても忙しいです。

夏は川に飛び込める程暑くて、冬はかまくらが作れる程雪が降る。豊かな四季の移ろい、体験したり遊んだり、フィールドを活用するということに関しては、できないことはないと思うんですよ、戸狩って。

日本中に田舎はありますが、これだけ村の中に宿泊施設(現在60件以上)があるような所は、大規模なリゾート開発をされてしまったところが多い。リゾートになりきれなかった田舎の民宿街が残されているところはないと思います。リゾートは自給自足ができない。戸狩は農家民宿なので、元々農家の暮らしがあり、爺、婆がいるんだけど民宿もやっている。ショートステイ、ロングステイ問わずお客様のニーズに合わせた農家の体験ができます。

ーー庚さんの前向きで力強い考え方が、新たな可能性を生み出しているのですね。

飯山市戸狩地区の音楽フェス「飯山さわごさ」などもそうです。「戸狩で何ができる?ではなくて、逆にすげえ祭りを戸狩でやってる!で良いじゃん!」という発想から生まれたものです。とりあえず人を集めないことには始まらない。「戸狩らしさとは何か?」「飯山というと何だと思う?」という発想では狭まってしまう。色々な人間が戸狩にはいて、色々面白い事やってる、それで良い。そしてそれが上手くいった。その発想は間違えてはいなかったと思います。

一旦始めると、運営する人間や仲間と責任を持って実現に向けて力を尽くさなければならない。田舎の人間は家まで抑えられてますから(笑)逃げたら村八分ですから(笑)プレッシャーを与えてはいけないという時代かもしれないけれど、良い意味でプレッシャーを掛けながらやって、上手くいっている。
良くも悪くもONとOFFの切り替えがない。だから楽しんで、働けるんです。

格好良く、お茶目。戸狩の頼れる兄貴。そんな庚さんのお話に引き込まれてしまいました!私も千曲川でカヌーにSUP。挑戦してみようと思います。
「スキーだけじゃない!」今後、戸狩のアクティビティーを益々盛り上げてくれるでしょう!

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Toshie
「とんがり戸狩」編集長/キュレーター、WEBデザイナー
お酒と温泉をこよなく愛する。大学時代、成り行きで山岳部主将になって以来、体力に自信はないけど山が好き。信越トレイル走破を企む今日この頃。「何事も全力で楽しむ!」が人生のモットー。