重要文化的景観の指定を受けた「小菅の里」

JR戸狩野沢温泉駅から東南方面へ車で約10分、千曲川から少し東に位置する場所に「小菅の里」があります。

石垣と畑、豊かな水。神の森と称される荘厳で気高い森を有するこの集落は、「小菅の里及び小菅山の文化的景観」として、平成27年に国の重要文化的景観の指定を受けました。

ここ小菅では、山の湧水を引き込んだ「カワ」と呼ばれる貯水池を設けて、洗い物や消雪などに利用しています。また、北竜湖から用水を引き、水田・畑地の灌漑を行っています。

こうした水路の維持管理や共同作業を「オテンマ」と称し、昔から現在に至るまで村の共同体が運営し、脈々と受け継がれてきました。

小菅の里
小菅の里(©飯山市公式サイト)

北信濃三大修験霊場の一つとして栄えた小菅

小菅の里は、白鳳期に修験道の開祖・役小角(えんのおづぬ)が小菅山を開山したのが始まりと伝られています。その後、平安時代に修験寺院・小菅山元隆寺が創建されました。

小菅山は、戸隠山・飯縄山とともに北信濃の三大修験霊場の一つとして栄えました。鎌倉〜室町時代には多くの修験者がこの地で修行し、最盛期には300人を超える僧侶や修験者がいたそうです。

戦国期には越後の上杉領に属し、川中島の合戦の折に武田勢により本堂を除く多くの堂塔を焼き払われたとされています。(後に飯山城主らにより再建)

柱松柴燈神事(小菅神社例大祭)
柱松柴燈神事(©信州いいやま観光局)

急勾配の参道を上がると三の鳥居に到着

小菅は東西に伸びる小さな集落です。西側にある小菅への上り口となる「二の鳥居」を通り過ぎ、坂道をしばらく行くと最初に「仁王門」が現れます。

ここから先は、村の中心をまっすぐ走る坂道の参道が続き、民家とともに立ち並ぶ社務所・講堂・菩提院・護摩堂を過ぎると「三の鳥居」に到着です。

鳥居の右手にある護摩堂(市有形文化財)は、元隆寺別当大聖院の跡地に建てられたもので、小菅神社の例大祭である「柱松柴灯神事(国重要無形民俗文化財)」の出発点にもなっています。

小菅神社_奥社参道
小菅神社奥社参道(©信州いいやま観光局)

小菅神社の奥社へと続く石段と杉並木の古道

三の鳥居をくぐると周りの景色は一変します。ここから先は石段となり、奥社へと続く杉並木が現れます。神々しいまでの威厳が漂い、昔ここが修験場であったことを思い起こさせます。

杉並木は樹齢300年の巨木が約180本、参道に沿って600mほど続きます。ここから奥社まではゆっくり歩いて約1時間。往復2時間をかけて小菅神社を参拝します。

小菅山の古道には、名前のついた石がいくつもあります。岩の側面にくぼみのある「鐙石」、役行者や弘法大師が座ったという「御座石」、川中島合戦で上杉謙信が隠れたとされる「隠れ石」、船の形をした「船石」、表面が鏡のように平らな「鏡石」など。

こうして1時間ほどかけて標高900mの「奥社(小菅神社本殿)」に到着。この小菅神社はパワースポットとしても有名な場所。1300年の昔から修験者たちが日々修行した霊場パワーを浴びたら、小菅神社の参拝は無事終了です。

小菅神社_本殿
小菅神社奥社(©飯山市公式サイト)

小菅の里(小菅神社)

◉所在地
住所:長野県飯山市瑞穂小菅

◉交通アクセス
【バス】JR飯山線「戸狩野沢温泉駅」から長野電鉄バス →「関沢バス停」下車(二の鳥居前)
【自動車】JR飯山駅から車で約20分、JR戸狩野沢温泉駅から車で約10分
【自動車】上信越自動車道「豊田飯山IC」から車で約30分

Goriさん
WEBデザイナー・コーダー