「戸狩×愛=自分」

カレー愛、人間同士の愛、郷土愛…色々なものへの思い。「愛」と「自由」に溢れた暮らし。

やりたい事は何でもやれる。何もしなくてもいられるんだけど、やろうと思えば何でも出来ちゃうという心地良さを感じながらやる。それが、俺流。

ーーどの様なお仕事をされていますか?

戸狩温泉スキー場の目の前のレストラン、「ペンティクトン」を経営しています。
看板メニューは焼きカレーです。他にもおつまみやスイーツなども好評です。

ーー旬の野菜やみゆきポークなど、地元の新鮮な食材を贅沢に使ったカレーが評判のお店で、周辺地域だけでなく、遠方からも通われる方も多くいらっしゃると伺いました。

ありがとうございます。そうですね、遠方からも多くのお客様にお越し頂いております。特に冬には、「スキーの後で食べるカレーを楽しみに、戸狩温泉スキー場に来ている。」と言って下さるお客様も多く、嬉しい限りです。

13343156_1088268561256220_3955714647097571948_n

ーーまた、レストラン経営以外にも、様々な活動をされていらっしゃいますね?

そうなんです。飯山市は人口も少なく、過疎の市ですから、活性化するような活動を色々としています。
例えば、「飯山さわごさ」の企画と運営です。地元を元気にしようと企画した音楽フェスです。2日間で、のべ5,000名の方が来て下さる様なイベントに成長しました。戸狩の夏の山に、よくこんなに人が来るなと、自分達でもびっくりしています。

takashi04

ーー木原さんが中心になって企画された「飯山さわごさ」の成功は、飯山市戸狩地区の、地域活性化の大きな希望に繋がったと思いますが、ご自身ではいかがですか?

そうですね、元々さわごさを始めたのは、「自分達の子供達世代が、将来”飯山に戻って来たい!”と思える様な飯山にしなければいけない。」という思いからでした。今のままの飯山では魅力もない。皆、下を向いている感じがする。それが、”挑戦の始まり”のきっかけでした。自分達の子供達世代が大きくなるまで、まだ時間がありますので、その結果はすぐには分からないですけど。
地元の20代から30代の若者が俺達の活動を見て、「飯山に戻ってきても楽しいんじゃないか?」と思って戻って来てくれた、という話を聞くと、嬉しいですね。
さわごさは今年で9回目で、実行委員長は2、3年で交代しているのですが、飯山に戻って来た若い世代へと移行しています。さわごさに吸い寄せられて、積極的に活動してくれている。面白い奴らがいるな、と思いますね。
可能性が少しずつ広がって、子供達世代へと繋がっていったら良いなと思います。

ーーお仕事(活動)を始められたきっかけは何ですか?

カナダのロッキーに、ワーキングホリデーで滞在していた経験があります。そこでアルバイトみたいな感じで、日本食レストランで働いていました。
行ったのは冬だったので、観光客はほとんどいなくて暇な時期だったということもあるのでしょうが、料理経験のない俺に、いきなり今日から寿司握って!と言われて。大将の隣で、見様見真似で作っていました(笑)
それから日本に戻ってくるにあたって、最初は実家の民宿を継ぐつもりでいたんですけど、親の敷いたレールに乗っかるのが、何となく嫌だったんですよね。

カナダのジャスパーというロッキーの田舎町に住んでいたんですが、カナダは山の中でもおしゃれなカフェやレストランがあるんですよ。でも故郷の戸狩には、「そういうおしゃれな店がないなぁ。じゃあ自分でやるしかない!」と思ったのがきっかけです。

ーー東京の大学に進学されて、就職後も東京で生活されていたと伺いましたが、大胆な転身でしたね!

そうなんですよ、東京で仕事をしていました。人事部の採用担当でした。でもねぇ…仕事は楽しかったんですけど、朝の満員電車で、通勤の1時間で1日のパワーを使い果たしてしまう様な生活。「人間的にダメだな、良くないな。」と思ったんですよ。そんな時に、そういえば昔、アメリカに行ってみたかったんだよなって思い出して。思い切って会社を辞めてアメリカに語学留学しました。アメリカ留学中、たまたまカナダのロッキーにキャンプ旅行に出掛け、カナダにはまって。それでその後、カナダにワーキングホリデーで行ったんです。

takashi02

ーー今後やってみたい事、挑戦してみたい事はありますか?

現在、少しずつ店で始めている取り組みなのですが、カレーで恩返しをしたいという気持ちを込めて、うちの焼きカレーを食べて頂いた代金の10円を市の社会福祉協議会を通して、赤い羽根共同募金と併せて、親元を離れて暮らさざるをえない子供達の施設に寄付しています。今後はその取り組みを広げたいです。「TABLE FOR TWO」の様な気持ちで。

あとは、やはり全てカレーに繋げた取り組みをしていきたいです。「カレーフェス」をやりたいんですよ。飯山の食材を使って、それぞれのお店が得意のカレーを提供する事で、飯山の農産物も広く知ってもらう、という様な活動が出来たらな、と思っています。
音楽フェスである「飯山さわごさ」と「カレーフェス」。両方やりたいですね!

ーー焼きカレーを頂いて、凄く美味しかったのですが、何かこだわりはありますか?

まず、お米にこだわっています!飯山の「金崎さんちのお米」というブランドのお米なんですけど、その中でも、カレーに合うお米という事で、特別に「キヌヒカリ」という別の種類のお米を作ってもらっているんです。この辺りの農家では、主にコシヒカリが作られていますが、キヌヒカリは粘り気がなく、パサっとした感じのお米なんですね。カレー屋なんですが、そのカレーに合わせる米にこだわっているんですよ。
あとは、やはりカレーはスパイスが命なので、スパイスの配合と、そして…愛ですね!

ーー戸狩での暮らしの醍醐味とは何ですか?

田舎では、自分さえやる気になれば、何でも出来ちゃうという事ですね。アウトドアや、地域活性化の活動だって。自分さえその気になれば仲間を集めて何でも出来ちゃうし、ドライブもサイクリングも簡単に、何でも出来ちゃう。何もないんだけど、何でも手に入る。楽しい事がしたいと戸狩に戻ってきた人、あとはIターンで戸狩に来た人とかいますが、やる気のある人は、楽しい事が好きな人達なので、すぐに人は集まるし、人が少ない分、繋がりも深いと思いますね。皆知り合い、仲間ですからね。
田舎暮らしは忙しいです。何でも自分でやらなければならない。例えばキャンプに行ったら、そうじゃないですか?でも、だから楽しいんですよね。
一人では出来ない事も、皆でやれば出来る。そういう事を大切にしています。

この間も、全国的に話題になった戸狩を代表するフリーペーパー「鶴と亀」の取材が来たんですけど、その方々にも、戸狩の人達が皆顔見知りだったり、「こんなイベントをしようよ!」と声を掛けたら皆が集まるというのを見て、新鮮だし、都会では有り得ない事だと言われました。こういう、人と人との繋がりの濃さが苦手な人には鬱陶しいかもしれませんね。でも、繋がりが濃いからこそ、最高に楽しいんです!

とにかく明るい!そして愛情を持って何事にも向き合う、優しい兄貴。そんな木原さんがどんなカレーを作るのか、どんなアイディアを見せてくれるのか。今後も楽しみですね!

Toshie
「とんがり戸狩」編集長/キュレーター、WEBデザイナー
お酒と温泉をこよなく愛する。大学時代、成り行きで山岳部主将になって以来、体力に自信はないけど山が好き。信越トレイル走破を企む今日この頃。「何事も全力で楽しむ!」が人生のモットー。